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荒舘 康治のむかわ探訪記!絶品ししゃもの秘密を探れ!!

こんにちは!ごちそうナビゲーターの荒舘です。秋のむかわといえばやっぱり町魚にも制定されている「ししゃも」。今回は特別編として地域ブランドとしても名高い「鵡川ししゃも」の魅力をご紹介いたします。ししゃも漁解禁間もない10月初旬、向かったのは大正12年創業のカネダイ大野商店。3代目代表取締役大野秀貴(おおの ひでき)さんに「ししゃも」の魅力をたっぷり語っていただきました。
名前:大野 秀貴さん 年齢:41歳
むかわ町出身。母の志を継ぎ、全国各地の物産展まわりからスタート。二代目大野満氏より家業を引き継ぎ、カネダイ大野商店3代目代表取締役に就任。


【こだわり】
本流である大野商店ならではのししゃもの生干し。あくまでも北海道産の「ししゃも」にこだわり、三代続いた本物の味を守っていきたいです。その上で、お客様が求める商品を常に研究し、お届けできるよう新製品にも挑戦していこうと思っています。

「ししゃも」が日本人の食卓に上がるようになったのは戦後になってから。当初から「子持ちシシャモ」として高い人気を得てきました。しかし大野さんが子供の頃から慣れ親しんだ「ししゃも」とこれらの「子持ちシシャモ」の多くはまったく異なる魚だったのです。


実は「ししゃも」は北海道の太平洋沿岸でしか獲れない日本固有の希少種。ところが市場で多く流通している「カラフトシシャモ」は輸入品。同じサケ目キュウリウオ科の魚ですが、「ししゃも」がシシャモ属なのに対して、マロータス属という別の属種の魚だったのです。見た目は似ているけれど、食べるとはっきりと違いがわかる…市場の「子持ちシシャモ」に、むかわの人々は困惑しました。



「ししゃも」を知り尽くすむかわの人々は立ち上がります。地域ブランド「鵡川ししゃも」として認可を取得、自分達の商品を「本ししゃも」と呼んで普及の努力をしてきました。鵡川で最も早く「ししゃも」を扱い始めたカネダイ大野商店初代大野留吉さん、「むかわの『本ししゃも』を日本中の人々に食べてもらいたい」と事業を拡げた二代目大野満さんの想いは今、三代目の秀貴さんに引き継がれています。

サケ目 キュウリウオ科 マロータス属
(英名カぺリン)
・ほとんどが輸入品で、子持ちシシャモとして販売される
・体は青みを帯びた銀色で、細長い
・うろこが表皮と一体で、うろこがないように見える
サケ目 キュウリウオ科 シシャモ属
・北海道沿岸のみに生息する日本固有種
・背中は暗黄色で腹側は銀白色。
・うろこが大きく、肉眼ではっきりとわかる

そして何より、一口食べればその違いは歴然です!

荒館) こんにちは。むかわ探訪記の荒舘です。ああ、いい感じに焼けていますね。香りも香ばしくて上品な感じです。ひとついただきますね。
大野) 大きめのメスですね。いかがですか?
荒館) ああ、これ卵がプチプチしないんですね。なんというか、濃厚なムースのような…
大野) 気付かれましたか?「本ししゃも」の卵は加熱するとなめらかな食感になるんです。口の中でとろけるようでしょう?お子様は子持ちを喜ばれますね。
荒館) おや?やっぱりご当地というか、市場では滅多に見掛けないオスがありますね。これやっぱりお値段も安いんですか?
大野) 「子持ちシシャモ」として先に広まってしまったのでそう思われますが、私はオスが好きですね。おひとつどうぞ。
荒館) あぁっ!脂が乗ってこれは旨いですね。(しばし食べるのに夢中に)
大野) オスは卵に栄養を取られないので、脂と旨みがしっかり乗っているんです。お酒の肴にはこちらが良いと、男性に人気です。カラフトシシャモは子持ちばかり輸入されるので実は需要が高まっていまして、最近はメスより高いこともありますよ。それでは、漁期に入ったことですし、この時期にしか食べられない「ししゃもの握り」をお持ちしましょう。
荒館) 待ってました!!
「ししゃも本来の美味しさを伝えたい」との思いで、大野商店は創業以来一貫して北海道沿岸で獲れる「ししゃも」のみを使い続けて きました。今も昔も、希少な固有種「ししゃも」ならではの繊細な味わいがおいしさの最大の秘密なのです。 魚の旨みをギュッと濃縮させるのに欠かせな寒干し作業。むかわの寒気が「ししゃも」を美味しくしてくれます。その名も「しばれ干し」。その昔、誤って凍らせてしまった「ししゃも」を焼いたら、旨みが増していたという、先人の知恵が伝承されたものなのです。 干し魚の最後の決め手は、干す前に漬ける「塩」の銘柄と「塩水濃度」。創業以来変わらない調合で、大野商店の味を守っています。その内容は門外不出。 工場見学が多い大野商店でも、味付けだけは企業秘密で見せられないとのことでした。

むかわの「生干し本ししゃも」、随分奥の深い食べ物であることに気づきました。大野さんがおっしゃっていた「ウチならではの味付け」 という表現が気になって、ご本人にお聞きしたところ、実は生干しの味は店によって違うとのこと。大野さんも目隠しをして味見をす ると、どこが加工した生干しかを当てられるそう。塩加減や干すタイミングなどで、それぞれの店が腕を競う「生干ししゃも」。 これはもう全店制覇しかないですよね。あと、オスのししゃも!ししゃものオスがこんなにおいしいとは。これまでは認知度も低 く、幻の魚扱いでしたが、大野商店ではいつでも手に入ります。うれしい限りですね。

荒舘さんの話にもあるように近年「ししゃも」 のオスも人気が高まっています。 「子持ちシシャモ」のイメージが強いためか、 北海道外では「ししゃもはメス」という固定概念がありますが、地元ではオスの方が好きという人も多いのです。

メスの特徴

産卵前のメスのみを漁獲します。 焼くと卵が口の中でとろけ、まろやかな甘みを醸し出します。骨が柔らかく、お子様にも人気があります。 産卵期のメスは体色が赤味を増すように変化して、 獲れる時期によって味わいも変わっていきます。

オスの特徴

身に脂がしっかり乗って旨み、味ともに濃いのが特徴です。一般にメスよりも体が大きく、サイズの大きいものは骨もそれなりの固さに。お酒の肴として良く合うため、男性に人気です。 今ではメスと同様の商品価値を持つまでになりました。

生干ししゃも

10月から11月下旬という短い漁期内に 北海道沿岸で獲れた旬の「ししゃも」のみを、 目刺しにしています。調味から干しあげまで 長年の経験と熟練の技で作られた逸品です。 サイズはもちろん、オス・メスともに選べます。
・道産原料使用登録第1号
・北のハイグレード食品認定


甘露煮

大きなサイズの「ししゃも」を特殊な釜で形を崩さずにじっくりと炊きあげました。 頭からしっぽまですらりと伸びた美しさと、 骨までやわらかな炊きあがりで、ごはんのお供に最適です


珍味ししゃも

食べやすい小振りなししゃもを選別し、冷風でしっかりと干し上げた「焼かないでそのまま食べられる」おつまみししゃもです。 乾燥終了後に専用の焼き機にて「炙り加工」を行ってクセを消しているので お子様のおやつとしても人気があります。


苦難を乗り越えてきたむかわ町のししゃも漁。むかわでは、かつて「ししゃも」は誰もが獲れる庶民の味でした。むかわ町を流れる鵡川で生まれた稚魚は太平洋を回遊し、鮭のように産卵のために1年後に鵡川へと戻ってきます。

当時は「ししゃも」が川に戻るとサイレンが鳴り、学校では授業を中断して児童たちが「ししゃも」を獲りに川に向かったり、派出所の軒にまですだれ干しが掛かっていたりと、「ししゃも」はむかわの人々の生活と共にある魚でした。 大正15年には19トンの漁獲高があったといわれています。

「ししゃも」はオスは一度の生殖で死んでしまいますが、メスは再び回遊して2年目、2回目の産卵をする個体もいます。そのため、豊漁と不漁を繰り返すことで知られており、不漁の年はメスが多く獲れると言われています。

この、微妙な自然のバランスで成り立っていたししゃも漁ですが、「子持ちシシャモ」が一般の家庭に回るようになった戦後の乱獲と、治水のための河川開発で漁獲量を急激に減らしていきました。 昭和48年には178トンもの水揚げを誇ったむかわ町ですが、平成2年にはわずか7トンにまで落ち込んでしまったのです。平成3年、むかわの漁協は4年間の休漁を決意します。 その間、漁協女性部の人々は鵡川上流の森を整備、町民は「ししゃも」の灯を消さないようにとイベントを続けました。町民が一体となっての努力の結果、今では漁獲量も年間70トンまでに回復、再び「ししゃも」の美味しさを楽しめるようになったのです。

※現在「ししゃも」を町民が獲ることはできません。 11月下旬、「ししゃも」が産卵のために川に上るとその年の漁は終わり、禁漁期に入ります。

フライパンまたはホットプレートの上にクッキング シートを敷いて、冷凍のまま弱火か中火で焼いてください。アルミホイルを使うと身が崩れる原因になります。 また、焼く前に解凍してしまうと旨みが逃げてしまいます。

表面から脂が出てきますので、あわてずに脂の出が収まり、 表面が少し乾いてきてからひっくり返します。

オスは両面に程よく焦げ目がついて、身がふっくらと膨らんで来たら焼き上がりです

メスは焦げ目がついてきたらおなかの卵を押してください。 卵が固くなっていたら焼き上がりです。

ししゃも寿司

こればかりは、「ししゃも」の漁期(10月~11月)にむかわ町まで足を運ばなくては味わえない幻の逸品です。 丁寧に開かれたネタと北海道米のシャリのバランスが絶妙!しっかりと「ししゃも」の味と旨みが堪能できる逸品です。大野商店にも多くの客がこの味わいを求めて来店し、賑わいます。

ししゃもフライ

一匹を頭からまるごと揚げたフライもむかわ町民には欠かせない旬の味わい。今では大野商店の「ししゃもフライ」があるので全国で楽しめるというのがうれしいですね。 余談ですが、生の「ししゃも」は傷に弱いため、少しでも形が崩れたものは、だし用に使うとのこと。これもまた、むかわ町だけの味ですね。

北海道には歴史が無いといわれますが、むかわ町の「ししゃも」、大正12年創業の大野商店さん、共に本当にこれからも継がれていくべき貴重な歴史を発見しました。取材には二代目の奥様(秀貴さんのお母さん)も顔を出して下さったのですが、全国の物産展をホットプレートを担いでお一人で回られていたお母さん。安い輸入子持ちシシャモに押される中、物産展でむかわ町の「本ししゃも」を認めてもらう努力には、それこそ本が一冊書ける位の物語がありました。 3代目の秀貴さんはそのお母さんを助けて、物産展廻りからスタートした苦労人。若くても、大野商店の味に対するこだわり、「ししゃも」への愛は本物です。この美味しさが、これからも受け継がれていくことを確信した取材でした。

生干ししゃも A-1セット Lメス20尾 Lオス30尾 化粧箱入 PICKUP

5,250円(税込)
日本全国の有名百貨店に「北海道の産地直送ギフト」としてお中元、お歳暮、食品売場でのお取り扱いを頂いております。


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珍味ししゃもセット メス 100g×3袋 化粧箱入 PICKUP

3,600円(税込)
くせになる美味さ!独自製法により、本ししゃもの濃厚な旨さを存分に引き出し、1匹、また1匹、と次々に手が出ます。晩酌のおつまみはもちろん、お子様のおやつにもカルシウムが豊富な美味しい珍味です。

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